Fortran 90/95 は使える.

大学院生時代は, Fortran 77 を使って研究をしていた. その後, 使うソフトは Fortran 95 に移行したが, その機能は使いこなせずにいた(というより, 特に必要でもなかった).

今回, 新たにちょっとした数値計算を行うことになり, 信頼性の高いソースを作るために, NAG の Fortran Builder を導入し, 今更ながら, Fortran 90/95 の勉強を始めた.

特に, 動的割付配列, モジュール, そして配列に対する組み込み演算, が結構使えることがわかった. 参考書として,

牛島 省, 数値計算のための Fortran 90/95 プログラミング入門, 森北出版, 2007

を使っているが, この本, アマゾンでの評判も良いし, たしかに, おすすめ.

モジュールなど, Fortran 90/95 で新たに導入された機能を使うと, コードが書きやすくなったり, エラーを避けやすくなったりすることが良くわかった.

それにしても, 大学院時代に, 雑誌に載っていたアルゴリズムを見ながら 2 週間ぐらいかけてコーディングした, CGS 系のプログラム(疎行列連立方程式のソルバー) が,
Fortran 95 だと, たった 30 行程度で書けてしまう(同書 p.167)とは(泣).

Fortran 77 は学生さんにはすすめられなかったけど, Fortran 90/95 ならば, 使ってみてもらっても良いかと思う.

ホームページの福島原発関連の記事の移動先

福島原発事故に関する臨時ページ・ブログ

最初の投稿です↓ この臨時ページを立ち上げた際の問題意識等が書いてあります.

3月16日:福島原発:放射線量に一喜一憂するより,避難範囲20kmの根拠と,最悪の場合に対する備えについて政府・東電は知らせてほしい.

21日より古いものはここそれ以降の記事はここにあります.

初期のすばやい避難範囲の設定は良かったと思いますが,その後20km~30kmの範囲は屋内指定が続いており,物資輸送も滞っているようです.このメインページでは,その範囲,あるいは周辺で困っている方々に有用かもしれない情報を表示します.その他はブログに記しています.

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福島原発から20km~30kmの間・あるいはその周辺で孤立状態にあるなっている方々およびそ縁者の方へ(3月25日修正版)

孤立して困っている方は,田中康夫議員や,下地幹夫議員(リンクが下の「避難支援の情報」にあります)に直接連絡されることをおすすめします.関西では,避難民受け入れのバスを用意しているけど,どこに行けば皆さんのお役にたつか分からない,といった状況であることを勝谷誠彦君(中・高の同級生)がラジオで言っていました.国に任せておけない状況です.

25日17:15 関連記事:勝谷誠彦君のメールマガジン号外(みなさんへのメッセージもあります)を全文掲載.

25日19:30 NHK報道によると,自治体によっては,自主避難を促さず,自治体主導で避難計画をたてているようです.各自治体の指示に従われることをおすすめします.

以下の記事,現状を考えて括弧に入れます(とりあえず保留,と解釈してください).まずは上の記事をお読みください.

(ご自分で自動車で退避できる方は,下にある私の記事,また,武田邦彦先生のページを参考に,自主避難を検討されることをお薦めします(武田邦彦先生は原子力の専門家です).)

(22日9:45修正版 私なら自主避難します (具体的な計画例はここ).)

(22日11:55修正版 30km圏外でも避難を検討すべきところは多くあるようです.)

避難支援の情報

滋賀県と京都府が交通手段その他を含めて皆さんの避難を支援することを表明しています.http://www.pref.shiga.jp/bousai/kinkyu_110316_2.html
連絡先:京都府:危機管理・防災課 TEL 075-414-5930
滋賀県:滋賀県東北地方太平洋沖地震災害支援本部 TEL 077-528-3447

下地幹夫衆議院議員がブログで,相馬市,南相馬市を訪問され,交通手段その他含めて避難支援をしたいと書いておられます

田中康夫衆議院議員の新党日本も,取り残されている人の避難に全力で取り組んでくれると思います.当ブログ関連記事

このほかにも,いろいろあるかと思いますが,とりあえず,私の知っているものを書いております.

首相官邸の情報

首相官邸のページににもいろいろと情報があります.

「屋内退避」エリア内での生活について――いまさら,という気がしますが,一応載せておきます.

首相官邸のページに原発周辺その他の放射線のモニタリングデータがあります.汚染の状況を把握するのに役立つかと思います.

マピオンの地図

避難半径の地図
http://www.mapion.co.jp/f/mapion/topics/fukushima03.gif

Flash版(風向き付き)
http://www.mapion.co.jp/f/mapion/topics/genpatu/

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医学の情報

妊婦・授乳中女性のへの放射性物質の影響について日本産科婦人科学会が下記のページで情報を提供しています

http://www.jsog.or.jp/news/shinsai_index.html

下の文書は上記サイトからのものです.

日本産科婦人科学会:福島原発事故による放射線被曝について心配しておられる妊娠・授乳中女性へのご案内(特に母乳とヨウ化カリウムについて)

水道水について心配しておられる妊娠・授乳中女性へのご案内(pdfファイルPDF 98KB)

日本小児科学会が災害時ケア・放射線への対応についてサイトを開いています.

日本小児科学会 東北地方太平洋沖地震について

その他放射線について医学的見地からの情報

日本医学放射線学会のホームページ

東京大学医学部附属病院放射線科の中川恵一先生の資料

(このブログでの放射線に関する記事はここにまとめました.)

放射線ではありませんが,被災地での高齢者のケアについての情報です
日本老年医学会「高齢者災害時医療ガイドライン」(医療関係者向け)「一般救護者用災害時高齢者医療マニュアル」

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その他有用と思われるサイト

JAMSNET東京 (勝谷誠彦君がメールマガジンで紹介していましたが,選りすぐりの情報源を掲載しています.医学系のリンクもあり)

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ブログの重要事項・最新記事等

23日10:45 南相馬市の窮状関連の当ブログ別記事 政府は大至急20km~30kmの人々の救援計画を作って公表・実行すべきです.

24日9:05 原子力安全委員会の放射線被ばく量試算(シミュレーション)

モニタリングデータをもとにしているので,(避難距離80kmの根拠のひとつになった)米国NRCのシミュレーションとは性質がちがいます.かなり現状を反映したものと考えられます(ただし,誤差は含みます.ちょっとピントのぼけた写真のようなものです).放射性ヨウ素による1歳児の甲状腺への被ばくの3月12日~23日までの積算値です.ただし,1歳児が「連続して1日中外にいた場合」での推算であることに注意してください(屋内では被ばく値は1/4~1/10に減るとされています).被ばく線量の人体への影響については,このページの上にある医療関係者の情報を参考にしてください.

ブログ

任せていられない状況です.直接,上記両議員に連絡することをおすすめします. 25日19時30分 NHK報道では,自治体によっては,自主避難を促さず,組織的避難のための準備を進めておられるようです.各自治体の対応状況をご確認ください.

2011年3月25日 勝谷誠彦君のメールマガジン等をみてここに来た人へ

「べき乗則」と環境中の物質動態から移動しました.

2011年3月25日 勝谷誠彦君のメールマガジン等をみてここに来た人へ

以下の解析は,科学的にも問題点が多く,多くの仮定を含みます.あくまでも勝谷君への個人的な情報提供のつもりで作成したものです.ですから,科学者としては,この解析はまだ公表する段階のものではないと考えます.その意味で,科学者として責任をもって提示するものではないことを了承ください.

勝谷誠彦君への個人的な情報提供のため作成した図なので,そっと図だけ置いてあっのですが,勝谷君がメールで紹介してくれちゃったので,ちょっと解説します.

データは福島市役所の放射線データ.東北大学他の先生方が議論されている情報を勝谷君がメールで送ってくれたので,ちょっと解析をしてみました.現段階では科学的には非常に問題のある解析法であることをご了解ください.また,原子力発電所からそもそもどのような放射性物質が出るのかについて,あまり詳しい知識を私はもっていません.

福島市役所のデータは順調に減り続けています.一定の半減期を仮定すると,半減期6.0日となります.これは,ヨウ素の半減期8.1日より短いものです.

未検証ですが,私の仮説はヨウ素より半減期の短い物質が入っていたためではないか,というものです.

そうすると,半減期がヨウ素より長い物質も含まれていても含まれていても不思議はないですよね.

どれくらいの物質がどの程度の量含まれていたかは分かりませんが,まあ,そんなときには,「ベキ乗則」で近似してやると,まあまあ,おおよその傾向が得られるのではないかと考えます.このあたりの詳しいことは,今研究中(というより勉強中)なのでうまく説明できません.

で,そのベキ乗則で,初期のデータから将来を予測したものが赤い線,半減期一定として,初期のデータから出した約6.0日での予測が黒の実線.ヨウ素の半減期から第1日の値をもとに推算したのが破線です.

半減期の短いものと長いものが混じっていると,まあ,おおよそ,赤い線のような形になります.ただ,どのあたりで横ばいになっていくかは,放射性物質の内訳がないと分かりません.ただ,半減期の短いものと長いものが混じっていると,初期に減少率が大きく,後期に減少率が低くなる,ということは(別にベキ乗則を仮定しなくても)いえます.

この解析は,最初のデータのある18日を第1日,つまり17日を第0日としています.本来なら放射性物質が放出された時点を0とすべきですが,まあ,そのような詳細なことには目をつぶって,とりあえず短時間で解析することを目的として作成しました.

福島市役所は,放射性物質が流れていった北西に位置します.データから読み取れるのは,「福島市役所では,おそらく,放射性物質の流入が1回だけだった」ので,このようなきれいな減少傾向を示していますが,文部科学省のモニタリングデータでは,途中から線量が増えてそのまま横ばい,なんてところもあります(環境データはいろいろなものの影響を受けますので,ややこしい挙動をするものが多いのです).モニタリングデータおよび原子力安全委員会の、SPEEDI(スピーディ)の解析結果は,ともに,原発から北西と南に汚染が広がっています.放射性物質の放出が2回(あるいはそれ以上)起こったか,途中で風向きが変わったか,どちらかだと思います.

この解析はあくまで原発から30km圏以遠にある福島市役所のデータでの解析で,放射性物質の放出がいつどの時点で起こったか,現在も出続けているのか,ということについては,分かりません.

ある地点の放射線量が減っているとしても,それは,放射性物質の放出が止まっているかどうかを判断する材料としては,不十分です.気象データとの突合せが必要です.

どれだけの放射性物質が出たかについては,SPEEDIで計算できるはずですが,ヨウ素については出ているようです.勝谷君のメールの中から,該当するasahi.comの記事を引用した部分を転載します.

<福島第一原発事故、スリーマイル超えレベル6相当に>
http://www.asahi.com/national/update/0324/TKY201103240465.html
<原子力安全委員会は、SPEEDI(スピーディ)(緊急時迅速放射能影響予測)システムで放射能の広がりを計算するため、各地での放射線測定値をもとに、同原発からの1時間あたりの放射性ヨウ素の放出率を推定した。事故発生直後の12日午前6時から24日午前0時までの放出量を単純計算すると、3万~11万テラベクレル(テラは1兆倍)になる。>

図1 べき乗則モデルと半減期(指数的減少)モデル

図2 図1のデータを片対数で示したもの.半減期モデルは直線になる.

図3 図1のデータを両対数で示したもの.(ベキ乗則モデルは直線になる.)

気象庁のモデル計算結果

気象庁のページでモデル計算結果を見てきました.

http://www.jma.go.jp/jma/kokusai/kokusai_eer.html

注意しなければならないのは,等高線が対数であることです.たとえば,図中で-9と-13という数値があったとします.このとき,-13のところの濃度は-9のところの1万分の1になります.また,モデルでは小さい数値も計算できてしまうので,汚染が遠方まで広がるように見えてしまいますが,実際には,そこに達するはるか手前で,環境中の放射線のバックグラウンド値(普段その場で観測されている値)と変わらないレベルにまで下がる場合も多いと考えられます.繰り返しますが,線が描いてあると,どうしても「そこ」まで汚染が広がるかのように見えてしまいますが,この図からそのような判断をすべきものではありません.

モデルはあくまで模型,です.モデルは,特定の目的のために用いられるもので,その目的以外に使うと,誤った判断をしがちです.このモデルは(IAEAの要請によるものですが)広域での広がりを考えるためのもので,官房長官のいうように,国内での状況を予測するものではありません.

実際に汚染がどのように広がったかは,文部科学省のモニタリングデータ,あるいは,存在感が薄いですが,SPEEDIによる解析結果が参考になります.

これらと比較すると,気象庁のモデルは,国内の汚染状況を予測するには解像度が低すぎるということがわかります.

本来ならSPEEDIがその役を担うはずなのですが,ネット上での情報では,地震と津波でモニタリングポイントが被害を受けて,計算に必要なデータが十分に得られなかったということも言われています(未確認).これまでに,SPEEDIによる解析結果は,上記リンク以外には出されていないようです.

 

気象庁のモデル・各国のモデルについて

気象庁のモデルについて,公表しなかったことが問題とされました.

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104040357.html

公表しなかったことの是非はともかく,枝野官房長官が「100キロ四方のマス目で区切られていて粗く、国内の対策の参考にはならないと説明した」のは,環境モデリングの立場から見て妥当と考えます.ただ,使いようによっては意義があるかと思います.

この,100km四方のマス目で区切られて,というのは,地図上に100km×100kmの碁盤状のマス目を書いて,格子の線の交わる点(囲碁で石をおくところ)での値を計算するということです.従って,そのマス目の中の値は,詳しくは計算されていません.もっともらしい図が出てきたとしても,その図は,これらの点で計算した結果から,おおまかに等濃度線(線上で濃度が同じ)をひいて色分けしたものです.一見,もっともらしく見えますが,このようなモデルで10km,20kmといった範囲の計算はできないのです.

また,一般的に,マス目が大きくなると,それだけ,拡散が誇張されます(数値拡散といいます).以上のことから,今回,避難距離が20kmですから,この100km×100kmのモデルでは,福島原発の周辺の汚染の広がりを予測するには不適切なモデルと言えます.

また,各国が独自に計算しているモデルは,その国の必要に応じて,様々な仮定に基づいて行われており,我々がそれらをもとに判断を下すのは誤りを起こしやすいと考えます.

現在,放射性物質がどの程度放出されて,どの地域が汚染されているかは,文科省のモニタリングデータを参照すれば,おおよそのことが分かります.その汚染範囲の広がりの形は,100km四方のモデルでは計算できません.100km四方モデルでは,「汚染範囲を広く計算してしまう」+「風の向かう方向の濃度を小さく評価してしまう」ということが生じます.

SPEEDIというモデルが,この目的には適しているのですが,気象予報モデルとの連結がどの程度うまくいっているのか...

ただ,100km×100kmのモデルでも,「放射線の大量放出」がまた起こったときに,どっちの方向に汚染が広がるか,ということをおおよその目安にはなると思います.何度も繰り返していますが,風向きが大変重要です.ですから,政府は,どのような仮定のもとに,どのように計算したものか,ということを明示して,気象予報のように発表するのは意義があると考えます.

 

中川先生のチーム中川ブログサイト

本ブログでも何度か言及させていただいた中川恵一先生のチーム中川がブログを作っています.ツィッターよりも記事が見やすいと思います.リンクを張ります.

http://tnakagawa.exblog.jp/

放射線データモニターデータまとめページというのがあります.

有志の方々が放射線モニタリングの結果を集めています.

放射線についての基礎的な情報もありますので,リンクを張っておきます.

https://sites.google.com/site/radmonitor311/home

福島原発の状況(IAEA)

福島原発の状況については,IAEAが毎日アップデートしてます.

報道で出てくるのは細切れなので,状況を把握するのが難しいですが,ここでおおよその状況が分かります.

http://www.iaea.org/newscenter/news/tsunamiupdate01.html

燃料棒の上半分が露出した状態です.

温度,圧力の変化にも注目したいところです.

放射線量:ICRPコメント(3月21日)

人体に対する放射線量のガイドラインについて,ICRP(INTERNATIONAL COMMISSION ON RADIOLOGICAL PROTECTION)が

3月21日にコメントを出していました(プルトニウムに関するものではありません).

http://www.icrp.org/docs/Fukushima%20Nuclear%20Power%20Plant%20Accident.pdf

プルトニウムの毒性:「猛毒」はどうやら間違い3

前2つの情報を簡単にまとめると,

人体への害については,呼吸で体内に吸い込んだときに,ガンの発生率が上がる,ということです.原発などで出てくるものは,化学的毒性よりも放射線による害のほうが大きい.(化学的毒性も,ガンの発生率を高める,というレベル)

放射線によるリスクは,呼吸などによって吸い込んだときに,内部被ばくにより,ガンのリスクが高くなる,というリスクで,ヘビの毒のようにすぐに死に至るようなものではない.

ということですね.

「猛毒」というイメージからは程遠いようですね.ただ,体内に取り込まれるとガンのリスクが高まる,ということで,放射線量の多いところでは,マスク着用などの対策が良いかと思います(プルトニウムは細かい塵に引っ付いて動いていると考えられます).

もちろん,大量に吸い込んだら大変危険でしょうが,環境にばらまかれた状態で,濃度はそんなに高くないはずですので,「猛毒が環境にばらまかれた」というよりは,「発がん性物質が環境にばらまかれた」と考えるほうが合っているかもしれません.

13:05 武田邦彦先生が詳しい解説を書かれているようです.